Alter ipse amicus.

この世界には決して存在しない、どこかの誰かに届くように

「共働き社会」の方が出生率を維持できる?

1960年代までの「福祉国家黄金時代」、先進国の社会保障体制は多かれ少なかれ「男性稼ぎ手」モデルを想定したものだった。ところが1970年代に入り 先進国が経済不況に直面する中、「共働き社会」化の方向に進んだ国があった。アメリカに代表される自由主義の国と、スウェーデンに代表される社会民主主義 の国である。不安定な男性雇用を女性が補うかたちでカップル形成がなされるようになったため、これらの国では相対的に出生力も高いレベルにある。

 

男性稼ぎ手モデルを壊して共働き社会に移行しなかった国(性別分業を維持した国)では、ほぼ例外なく深刻な少子化が進んでしまった。 

一般には"女性の社会進出が進み共働きが進めば進むほど少子化が進む"と言われることがあるが、実際にはむしろ共働き社会に移行できなかったドイツや日本のような国の方が、少子化が深刻になっているそうだ。夫婦がともに家計を支えあえるような所得や保障がないと、子育てにまで手が回らなくなるということか。

一方で、今後共働き社会へと進むことで現れるであろう問題点などにも触れており、短いながら読み応えのある記事だった。